つくば市 研究学園駅から徒歩1分の耳鼻咽喉科
研究学園駅前岡田ビル3F
医療法人社団陽晃会 研究学園いいむら耳鼻咽喉科
加齢性難聴(老人性難聴)とは加齢により徐々に聞こえが低下する難聴です。両側性にまず高音から聞こえにくくなり、その後中音域、低音域も徐々に聞こえにくくなります。
十分聴取可能なくらいに音を大きくしても言葉の聞き分けの低下する状態(語音明瞭度の低下)も特徴です。
耳鼻科では聴力検査を行い診断します。
加齢性の難聴には有効な治療はなく、日常生活に支障がある場合は補聴器の装用が必要になります。
つくば市の耳鼻科クリニック
研究学園いいむら耳鼻咽喉科
何かの外圧によって鼓膜に穿孔(穴)が開いてしまう病態です。
直接的にあけてしまうケースは耳掃除などです。耳かきや綿棒を奥に押し込んでしまい鼓膜に穴を開けてしまう事が多いです。
直接的でなくても開いてしまうケースは耳元を殴打したり、スポーツでボールが耳元に当たったり水泳での飛び込み時の衝撃で穴が開いてしまう事があります。
耳鼻科での検査は耳鏡検査、純音聴力検査、場合によりCT検査などがあります。耳鏡検査とは一般的な耳鼻科で鼓膜の中を見る行為のことです。
鼓膜は自然閉鎖することも多いのでまずは保存的に閉鎖するのを待ちます。穿孔が大きい場合や感染が併発してしまったケースなどでは閉鎖しない場合があり長期間閉鎖がない場合は閉鎖する手術をすることもあります。
つくば市の耳鼻科クリニック
研究学園いいむら耳鼻咽喉科
外耳道(耳の穴)には自浄作用があり耳垢(みみあか)は自然に排出されます。
しかし、耳垢がたまって外耳道(耳の穴)が詰まって聞こえにくくなっても小さいお子さん、特に赤ちゃんなどでは気付きにくいこともあります。耳垢で耳の穴が塞がってしまっている状態(耳垢栓塞)になると耳栓をつけているような状態となり聞こえにくい状態(難聴)になります。
家で耳掃除をするとかえって奥に詰めてしまったり、またお子さんが動いたりして耳の穴や鼓膜を傷つけてしまったりすることがあります。
お子さん(赤ちゃん)の耳の穴は小さいため取りにくいことも多いです。
耳鼻咽喉科では診察用の顕微鏡などを使って安全に耳垢を除去します。固くなって取りにくい場合は耳垢水と言って耳垢を柔らかくする薬液を入れてふやかしてから除去する場合もあります。
当耳鼻科クリニックでは赤ちゃんからのお子様の耳垢のお掃除だけでも受診可能です。(立派な医療行為です)もちろん大人の方もOKです。
気になる方はご相談ください
つくば市の耳鼻科クリニック 研究学園いいむら耳鼻咽喉科
大きな音を聞くことによって内耳の障害が生じ聴力が低下したり耳鳴りなどが生じる疾患です。
急性のもので多いのがライブなどで大きな音を聞いた後や、陸上競技などのピストル音を耳元で聞いてしまた後などが多いです。
次の日になっても耳鳴りや聞こえにくさ、耳の詰まった感じが続いているなどの症状がある際は早めに受診をしてください。
急性の感音難聴に準じた治療を行います。
また、予防としてはなるべく大きな音を聴かない、ロックなど大きな音のするライブなどではライブ用のイヤープロテクター(耳せん)などもあるので用意しましょう。特にスピーカー近くの席などは耳への負担が大きいので注意しましょう。
耳の穴の中、外耳道に異物が入ってしまった状態のことです。
異物としては髪の毛、小さな虫、ピアスのキャッチなどの部品、お子様などではおもちゃの部品など様々です。
専用の器具を用い摘出します。
つくば市 研究学園いいむら耳鼻咽喉科
低音障害型感音難聴
低音障害型感音難聴とは、突然耳が詰まったような症状になる疾患です(急性低音障害型感音難聴)。突発性難聴と同様に急に起こる感音難聴です。
耳が詰まったような閉塞感があったり、音がゆがんでいるように聞こえるという状態になりますが、音が全く聞こえないというわけではありません。
また、場合によっては、「ザー」「ゴー」といった低い音での耳鳴りがあったり、低い音だけが聞こえにくくなります。
メニエール病とよく似ていますが、めまいは伴いません。
(1)低音障害型感音難聴の原因
低音障害型感音難聴は、残念ながら現在は、原因が明らかになっていません。
しかし、聴覚の神経である内耳には、内と外の2つのリンパ液があり、蝸牛と言われる部分に内リンパ液が増え過ぎた結果、起こっていると考えられています。
このような状態になる原因としては、疲労やストレス、睡眠不足などが挙げられます。リンパ液のバランスが崩れ、正常に蝸牛が機能しなくなり、影響を受けやすいところが低い音を感じる神経と言われています。
(2)低音障害型感音難聴の症状
低音障害型感音難聴の主な症状としては、疾患名からも推察できるように
・低い音が聞こえにくくなる
ということが挙げられます。
その他に、
・耳が詰まったような感じがする(耳閉塞感)
・音が変にゆがんで聞こえる
・声が響く感じがする
・耳の中に水が入っているような感覚がある
・耳鳴り
が挙げられます。
症状の自覚としては、後述した
「耳が詰まったような感じがする」ことや「耳鳴り」によって違和感を感じた結果、診察に来て低音障害型感音難聴だと判明するケースが多いです。
(3)低音障害型感音難聴の治療方法
治療方法に関しては、正確な原因がわかっていないこともあり、診察時の症状に合わせて治療を行っていきます。基本的には、処方する薬を服用していただきまして経過を見ていきます。
低音障害型感音難聴は、多くの場合治療ができ、完治されると言われています。早期に治療することで、聴力を回復させることができたり、耳詰まりや耳鳴りの症状を抑えることができます。
早期に発見し、治療していくことが大切ですので、耳が詰まった感じがあったり、耳鳴りがする場合には、耳鼻咽喉科を受診することをお勧めいたします。
(4)ご注意いただきたいこと
低音障害型感音難聴は、急な難聴になりますので、よく突発性難聴と間違われることがありますが、低音障害型感音難聴は、メニエール病と同様に何度も繰り返しますが、突発性難聴は一度しかなりません。突発性難聴になった場合は、聴力が回復しないケースもあります。
低音障害型感音難聴は、突発性難聴と違い、聴力が元に戻りやすいということもありますので、症状が出た場合に早めの治療が重要です。
低音障害型感音難聴は、一度完治しても再発するケースが多い疾患になりますので、発症の原因となる
・疲れ
・ストレス
・睡眠不足
などを避けることが必要になります。予防方法としては、
・規則正しい生活を保つ
・十分な睡眠時間を確保する
・ストレス解消をしっかりする
・適度な運動を行う
・自分が好きなこと(趣味など)を行う
などが挙げられ、有効的です。
滲出性中耳炎
(1)滲出性中耳炎の原因
滲出性中耳炎は、急性中耳炎と違い、炎症を伴わず痛みがありません。特徴としては、鼓膜の奥にある中耳に滲出液(しんしゅつえき)と言われる液体が溜まっている状態になっています。
滲出性中耳炎は、子供でも大人でも関係なく発症しますが、一番多い原因は、急性中耳炎から滲出性中耳炎になることです。そのため子供に発症する頻度が圧倒的に多い疾患です。
その他の原因としては、アデノイド肥大や副鼻腔炎(ちくのう症)、急性扁桃炎などが原因で耳管が詰まるなどといった耳管の機能不全による場合があります。大人の場合でご注意いただきたいのが、稀に上咽頭がんの初期症状として滲出性中耳炎になるケースがありますので、治療しても効果のない場合には注意が必要です。
※耳管の働きとして、鼓膜の換気を行い、鼓室内の気圧を外と同程度に保つ働きと、鼓室内に溜まった老廃物や水分を外に出す働きがあります。
(2)滲出性中耳炎の症状
滲出性中耳炎の主な症状としては、
・難聴(聴こえが悪い)
ですが、発熱や耳の痛みがないため、乳幼児からの症状の訴えは少ないケースが多いです。
そのため、
・名前を呼んでも返事がない(振り向かない)
・テレビの音を大きくしている(聴こえが悪くなっているので)
などの状況が見受けられた場合、滲出性中耳炎になっている可能性がありますので、一度お近くの耳鼻咽喉科を受診することをお勧めいたします。
大人が滲出性中耳炎になった際の症状であれば、難聴以外に、
・耳が詰まった感じがある
・耳鳴りがする
・声が響く
・頭が重い
などが挙げられます。違和感を感じた場合は耳鼻咽喉科を受診したほうがよいでしょう。
(3)滲出性中耳炎の診断と治療
滲出性中耳炎は、滲出液が溜まった状態なので、鼓膜を顕微鏡で観察すれば容易に診断できます。鼓膜が陥没している可能性もありますので、聴力検査や鼓膜の可動を診るためにティンパノメトリーなどを実施します。
滲出性中耳炎の治療法としては、薬の内服とネブライザー(吸入)のより、鼻とのどを治療します。場合によっては、抗生物質を長期間服用していただくこともあります。
耳の詰まりがとれない場合には、耳管通気(耳に空気を通す)という治療を行いながら、滲出液を外に排出する処置を行っていきます。
治療が長引いている場合や再発しやすい場合には、相談をしながら鼓膜切開や鼓膜チューブ挿入術を行うことも検討することがあります。
※鼓膜切開・・・鼓膜に小さな穴を空けて中耳に溜まっている滲出液を取り除きます。そのままでは痛いので、鼓膜に麻酔液をつけて行います。鼓膜に穴を空けるというと心配になられる方が多いですが、鼓膜は再生力が強いため何度も繰り返し実施しても心配ありません。
鼓膜チューブ挿入術は、鼓膜切開を何度か行っても治りが悪い際に、鼓膜切開後に小さなチューブを挿入して、滲出液が出るのを促します。
滲出性中耳炎は、慢性的な疾患になりますので、長期間の治療になります。滲出液が完全になくなり、聴力が回復する状態になるまで定期的に通院をしていただく必要があります。聴力検査やティンパノメトリーで聴こえや鼓膜の状態を定期的に確認します。
また、きちんと通院していても、なかなか治らないという方もいらっしゃいますが、
「なかなか治らない・・・」といって、通院を止めることは避けましょう。しっかりと治療を行わないと、さらに悪化するケースがあります。途中であきらめることなく、根気よく通院し、治療していくことが大切です。
(4)ご注意いただきたいこと
滲出性中耳炎は一度なると、鼓膜の状態が正常に戻るまで長い時間を要します。通院・治療中には、風邪(かぜ)や急性扁桃炎にならないように睡眠を十分にとりましょう。
鼻水がよく出る場合や鼻がつまる場合は耳鼻科を受診し、鼻をきれいしておきましょう。
子供の場合は、治療中はできる限り鼻すすりはさせないように注意しましょう。滲出性中耳炎は痛みが少ない中耳炎のため、日頃の子供の様子をよく見ておいてあげてください。
慢性中耳炎
(1)慢性中耳炎の原因
慢性中耳炎は、急性中耳炎や滲出性中耳炎が完全に治らずに、細菌の感染が続いている状態であったり、体の免疫力が弱って炎症が治まりにくい状態など、様々な要因が関わりあって引き起こされます。その他の原因として、中耳の発達が悪いこと、鼻や喉に慢性的な炎症がある場合、鼓膜に穴が空いたままの状態などが挙げられます。
(2)慢性中耳炎の症状
慢性中耳炎の際に感染症になると
・耳だれ(耳漏)
が起こり、場合によっては「肉芽(にくげ)」ができることがあり、耳漏が続きます。
その他に、鼓膜穿孔(鼓膜に穴ができる)があると、
・音が聴こえにくくなる難聴(鼓膜穿孔が小さいケース)
・耳鳴り(鼓膜穿孔が大きいケース)
という症状が慢性中耳炎には伴うことがあります。
また、中耳に鼓膜の細胞が入り込み、塊になる「真珠腫(しんじゅしゅ)」が生じるケースもあります。この真珠腫を放っておくと
・重い難聴
・めまい
を引き起こす原因になる可能性があるので、手術で取り除く必要がありますが、手術で取り除いたとしても再発する可能性があります。
(3)慢性中耳炎の治療
慢性中耳炎の症状が軽い場合には、保存的治療(目的は、耳漏を止めて感染をできる限り軽くすること)として、外耳道・中耳腔をきれいにする、耳洗・耳浴などを行い、抗生剤を用いたり、点耳薬を使用します。
耳漏が一時的に止まっても体調を崩したり、風邪をひくなどすることで再度耳漏が出ることがあります。
慢性中耳炎の症状がひどい際には、外科的手術が必要になる場合もあります。
(3)慢性中耳炎でご注意いただきたいこと
慢性中耳炎は、慢性的に細菌による感染が続いている状態です。そのため感染を起こさないようにし、炎症を抑える必要があるため、お風呂やプールで耳に水が入らないように注意が必要です。また、耳だれ(耳漏)があり気になる場合には、ご自身で耳掃除はせず耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。
外耳道真菌症
(1)外耳道真菌症の原因と症状
外耳道真菌症は、外耳炎(外耳道炎)になり、耳のかゆみがあるため耳かきや綿棒などで耳をさわっているうちに外耳道を傷つけ、そこに真菌(カビ)が繁殖する場合が多いです。
外耳道真菌症の症状としては、
・耳のかゆみ
・耳の痛み
・耳だれ
・耳の詰まった感じ
・難聴(耳の聞こえが悪い)
・耳の中から菌糸を含む耳垢が出る
・外耳道がふくらんでいる状態になる
・外耳道に赤く充血している
・白や黒い耳垢が出る
という症状がみられます。
(2)外耳道真菌症の治療
外耳道真菌症の治療としては、真菌(カビ)の種類の特定をするため検査を行う場合もあります。その後、外耳道の掃除(耳垢を取るなど)を行い、消毒をしていきます。
原因となる真菌(カビ)を繁殖させないように外耳道を清潔に保ちながらしっかりと乾燥させる必要があります。抗真菌薬の軟膏を塗ったり、点耳薬を使っていきます。
真菌(カビ)が原因ですから、基本的には通院していただきながら時間をかけて治療していきます。免疫力の低下や治療中に耳掃除をするなどして再度外耳道を傷つけると再発することがありますし、治療の期間が延びることがあります。
症状が治まったからといってご自身の判断で治療を中断すると再発、あるいは悪化することがありますので、完治するまで根気よくこまめに耳鼻咽喉科を受診しましょう。
外耳湿疹(外耳道湿疹)
(1)外耳湿疹(外耳道湿疹)の原因
外耳湿疹(外耳道湿疹)とは、耳の穴から鼓膜までの間の外耳道に炎症が起き(外耳道炎)、湿疹ができる状態のことです。外耳道は、耳垢が付着したり、分泌物が付着するので、細菌なども一緒に付着しやすい状態にあります。耳をいじりが過ぎることで、皮膚の一部がはがれ細菌などが感染することがあります。そのようなことも含めて原因となるのが、
外傷
感染(細菌や真菌など)
接触によるアレルギー
分泌物などによる脂漏性(しろうせい)湿疹
アトピー性
原因不明(原因が特定できない場合もあります)
などが考えられます。
(2)外耳湿疹(外耳道湿疹)の症状
外耳道炎の1つである外耳湿疹(外耳道湿疹)の症状としては、
(痛みもあるが)かゆみが強い
耳の痛み(食事の際にも痛みがあるなど)
透明な耳だれ
などが挙げられます。
外耳湿疹(外耳道湿疹)の特徴としては、治ったとしても外的刺激で繰り返すことがあり、悪化する可能性もありますので、違和感があった場合には早めに耳鼻咽喉科を受診することをお勧めいたします。
(3)外耳湿疹(外耳道湿疹)の治療
外耳湿疹(外耳道湿疹)になる原因は、アレルギー、外傷および感染など様々ですが、外傷や感染、アレルギーによる場合が大半です。そのため、
➢外耳道を傷つけることを避ける
➢耳かきや綿棒などを頻繁に使用することを避ける
➢外耳道を刺激する頻度を避ける
ということが予防になります。
気をつけていても耳の中に違和感があったり、かゆみが生じた場合には、耳鼻科を早めに受診しましょう。軟膏をしっかり塗る、点耳薬をきちんとつける、処方された薬を飲むなど炎症の悪化を防ぎながら治療していきましょう。