みみ・はなの症状

アデノイド増殖症

アデノイド増殖症とは鼻の奥にある扁桃腺(医学的には扁桃腺とは言わず扁桃といいます)の一つである咽頭扁桃(アデノイド)が病的に肥大した状態です。肥大したアデノイドの影響で耳、鼻の症状を呈する事があります。

アデノイドはもともと小さい年齢から鼻の奥にある扁桃腺で5〜6歳ごろに大きさがピークとなり徐々に小さくなり大人になるとほとんど無くなってしまう組織です。

耳鼻科では鼻のファイバースコピー(内視鏡)やレントゲンを撮って診断します。

鼻の奥には耳に通じる耳管という管が通っておりアデノイドが大きい状態が続くと耳管の働きが悪くなり滲出性中耳炎という鼓膜の奥に水が溜まってしまう中耳炎を呈してしまうこともあります。

アデノイドが肥大すると鼻の奥がつまった状態が続き鼻づまり(鼻閉)の原因になることもあります。

また、アデノイドが大きい場合、口の奥にある扁桃腺(口蓋扁桃)も同じ様な組織のため大きい事が多く、アデノイド、口蓋扁桃の肥大でいびきや睡眠時無呼吸の原因になることもあります。小さなお子さんの睡眠中の無呼吸の原因の多くが口蓋扁桃の肥大とアデノイドの肥大が関与しています。

滲出性中耳炎がなかなか治らずアデノイドの肥大が大きく関与している場合や、お子さんの睡眠中の無呼吸症状が強い場合アデノイドを全身麻酔での手術で切除することもあります。成長とともにアデノイドは小さくなるので切除せず待つケースもあります。

つくば市の耳鼻科クリニック 研究学園いいむら耳鼻咽喉科

 

2021/10/20