クリニック便り

スギ花粉症に対する舌下免疫療法

疾患について
2021/03/24

スギ花粉症 舌下免疫療法

 

毎年12月中旬から5月上旬は新規の患者さんは受け付けていません

 

スギ花粉症に対する舌下免疫療法を行なっています。アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与することによって、徐々に身体に慣れさせアレルギーの症状を和らげ、症状が出にくくさせる治療です。

舌の下に薬を入れて1分保持その後に飲み込んでいただきます。治療は毎日行ないます。

治療は長期間(最低3年)かかります。長期間投与が望ましいです。

当院ではスギ花粉症に対してはシダキュア(以前はシダトレン)という薬を用いて治療を行なっています。

治療の適応となる方

スギ花粉症の方(スギ以外の花粉症の方には効果はありません)

継続的な通院が可能な方(原則1回/月)

 

治療が受けられない方

◯5歳未満65歳以上の方(ただし当院では小学生以上を対象とさせていただきます)

◯重症の気管支喘息のある方

◯悪性腫瘍(がん)で治療中の方、免疫系の病気のある方

◯妊娠中の方、近いうちに妊娠を希望されている方

◯β遮断薬 (高血圧、狭心症、不整脈治療薬)内服の方

三環系抗うつ薬内服の方

 

治療開始時期は?

スギ花粉が飛散する前後は治療が開始できません。

5月下旬から12月上旬に治療を開始してください。

 

副作用は?

アレルギーの原因物質であるアレルゲンを投与する治療なので副反応が起きる可能性はあります。軽いものでは口内炎、舌の下の腫れ、喉のかゆみ、耳のかゆみ、頭痛などです。

重篤な副反応であるアナフィラキシーの可能性(急速に生じる蕁麻疹、呼吸困難、嘔吐、ショック症状など)はありますが、頻度は非常に少ないとされています。

 

 

治療のスケジュール

  • 初診

・スギ花粉症舌下免疫治療についての説明

・アレルギーの採血検査を行います

 

  • 初回投与日

・体調などの確認し投与可能か診察

・初回の投与のみ院内で投与を行います 30分間副作用の有無の確認

・1週間分の処方を行います(この日のみ院内処方とさせていただくため他のお薬の処方はできません)

 

再診

・初回投与1週間後に再診

・副作用などの確認し問題なければ維持量となり1ヶ月おきの通院になります

 

 

 

治療開始後の注意点

〈次のような時は治療を休止してください〉
◯口の中に傷や口内炎などがある場合
◯風邪など体調が悪い場合
◯抜歯後や口の中の手術をした後など

(状態が落ちついたら再開してください)

 

通常の花粉症の薬とは性質が全く違いますので、絶対に他の方には使用させないでください。

 

 

 

舌下免疫治療中の方で転居などで当院へ転院希望の方へ

お薬手帳など過去の処方がわかるものをお持ちください。継続して治療を行います。