みみ・はなの症状

難聴

難聴
難聴と聞くと、多くの方は「高齢者の病気」というイメージがあるようですが、若い人にも起こりうる病気です。難聴は放っておくと聴力が戻らなくなるという最悪のケースにつながることもあります。できるだけ早く対処していくことが大切になります。

最近、聞こえづらいと思ったり、声をかけられても気づかない、テレビの音が大きすぎてうるさいと家族から言われたなどということがあったら難聴になっている可能性があります。

(1)難聴の原因と症状、種類
難聴とは、音(物音)や話し声が聞こえない、もしくは聞こえにくいという症状のことを言います。音が聞こえるには耳の様々な器官が関わっています。

音(物音)や話し声は、耳の外側の部分である耳介(じかい)で集められ、外耳道を通り、鼓膜に空気の振動として伝わっていきます。

鼓膜に伝わった振動は中耳の中にある耳小骨と言われる3つの骨に伝わり、振動が拡大され内耳に伝わります。

内耳から電気信号として脳に送られ、脳で初めて音(言葉、音楽、騒音など)として認識されるという仕組みです。

※耳介と外耳道の部分を外耳(がいじ)と言います。
※鼓膜から耳小骨の部分を中耳(ちゅうじ)と言います。
※内耳(ないじ)と言われる部分には、前庭(ぜんてい)、三半規管(さんはんきかん)、蝸牛(かぎゅう)と言われる器官があります。

難聴は、この音と認識されるまでの一連の流れのどこかでトラブルが起きていて、聞こえにくい、または聞こえないという状況になります。

難聴には、大きく分けると「伝音難聴」と「感音難聴」の2つがあります。

「伝音難聴」は、聞こえにくくなる、聞こえないといった症状が起きる原因となっている場所が外耳や内耳になります。例えば、外耳に耳垢が溜まり過ぎたりすることで聞こえが悪くなると原因がはっきりしていることが多く、原因となる病気や状態を治すことで難聴も治っていきます。

しかし、「感音難聴」は、内耳にある「蝸牛」と言われる器官など内耳でトラブルが起きていることが原因で発症します。内耳でのトラブルは原因がはっきりしないため、患者さんの状況を聞き、検査などを行い、原因を推測しての治療になります。

難聴になる時のケースを以下に紹介します。症状が出て数日間の状況を来院された際に教えてください。
 ◯ ケガ(外傷)が原因で起きる難聴(鼓膜が傷ついている可能性があります)
➢ 耳をぶつけた
➢ 耳かきを使用して症状が出た

 ◯ 大きな音を長時間聴いていたことが原因で起こる難聴
➢ コンサートやライブに行った後
➢ 仕事で長時間騒音の中にいた後

 ◯ 耳が炎症を起こしたことが原因で起こる難聴
➢ 飛行機に乗った後、もしくは乗っている時
➢ 風邪やインフルエンザになった時
➢ 髪を洗った後(風呂に入った後)
➢ プールや海に入った後

 ◯その他の事由が原因で起こる難聴
➢ 精神的ストレス
➢ 身体的ストレス
➢ 薬の副作用
➢ 加齢

 ◯原因を特定することが難しい難聴
➢ 突発性難聴(突然聞こえにくくなったり、耳鳴り、耳閉感、めまいなどが症状として起きる)
➢ 低音障害型感音難聴
➢ メニエール病
➢ 蝸牛メニエール病

(2)難聴の検査
難聴が起きた場合には、難聴の原因を調べる必要があります。当院では、難聴である場合には、純音聴力検査を実施しています。必要に応じて、精密な聴力検査や平衡機能検査も行うことがあります。
 聴力の改善・悪化を繰り返すことがない場合には、突発性難聴の可能性があり、繰り返すような場合はメニエール病や低音障害型感音難聴の可能性があります。
上記の検査内容や難聴にあった治療を行っても改善が見られない場合は、MRIによる画像診断を紹介する病院にて実施していただくこともあります。

(3)難聴の治療法
外耳や中耳が原因で起きている難聴に関しては、症状や状態に適した処置や治療を行っていきます。内耳が原因の難聴である場合には、薬物治療として、内耳の循環障害であるので、飲み薬や点滴という治療を行います。血液の流れをよくする循環改善薬、ビタミンB剤、副腎皮質ステロイド薬などのいくつかの薬を処方して治療していきます。

難聴は誰でも起きる可能性があります。難聴は早期に治療を行った方が聴力が戻る可能性が高くなりますので、聞こえが悪くなるという症状が起きた場合には、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診することをお勧めいたします。

2016/03/07